大須骨董市の帰りに「切支丹遺跡博物館」に立ち寄ってみました。
切支丹(キリシタン)遺跡博物館
切支丹遺跡博物館は大須観音から歩いて10分ぐらい、中区橘一丁目にある浄土宗の寺院「栄国寺」の中にある小さな小さな資料館です。
この地域は江戸時代、千本松原という処刑場だったそうです。罪人の処刑と合わせてキリシタンの処刑も行われたため、処刑された彼らキリシタンを弔うため1649年にこの処刑地に石の供養塔が建てられ、1665年に栄国寺が創建されたとの事。
1960年代に入り、佐藤銈一という人が集めていた隠れキリシタンに関わる品々をこのお寺に寄贈して切支丹遺跡博物館となった、ようです。
こちらが資料館入口。
入館料100円を支払って中に入ります。口コミを読むと閉まっていることも多いようですがこの日は開いていてラッキーでした。
成り立ち。
木彫りのザビエル様。
マリア観音像。
切支丹不動。
こちらお不動様のようですが、実はイエスのJとSが隠されているというもの。
その他、切支丹灯篭など隠れキリシタンの人たちが信仰を守るために様々な工夫を凝らしてきた様子がわかります。
こちらは司馬江漢が絵付けをした有田の茶碗。
こちらはよく見る波佐見で作られた輸出用の醤油瓶。
名古屋のお寺に隠れキリシタンにまつわる博物館があるとは全く知らなかったので驚きました。
処刑場はその後清洲にうつり、千本松原と清洲でこの地域のキリシタンはほぼ皆処刑されたとのこと。この地域でもここまで徹底的にキリシタンを迫害した残酷な歴史があったこと、よく知りませんでした。そうした歴史をみつめる良い機会になりました。そして信仰のもつ力というものにも改めて驚かされました。
こちらのお寺には五臓阿弥陀仏など、みうらじゅんさんもオススメの仏像もありました。仏像好きな方にはこちらも興味深いと思います。
栄国寺
愛知県名古屋市中区橘1丁目21−38
一応、日曜・祝日以外は開館しているようです。