土岐市・棉好(わたよし)で座布団をオーダーメイドする!(前編)

突然ですが皆様、座布団はお使いでしょうか?

我が家の場合、純和風な平屋に引っ越してからその必要性をたびたび感じながらも購入には至らずにおりました。そして先日、娘の小学校の初めての家庭訪問の際に座布団がないことにあわてふためき、そして失礼ながら先生には畳に直に座って頂くという失態をおかしてしまいました。これはいけませんね。

ということで今回、土岐市にある布団店「棉好(わたよし)」さんで自分好みのオリジナル座布団を作ってもらうことにしました。

まずは前編「棉好さんで座布団を作ることになるまで」

地域密着系・地元で生き残る布団屋「棉好」

こちらがザ・地元の布団屋「棉好」さんです。

縁あってこちらの社長さんと知り合いになったのがことのはじまり。そしたら実は私の祖母が「棉好」さんの常連だということを後から知ったという偶然があったり。

こういう小さな地元の布団屋さんが一体どうやって生き残っているのかは常々とても気になっていました。今や大抵の人(特に若い人たち)は量販店やネットで布団購入する時代。なかなかこういう地元の商店で購入するってないんじゃないかなぁ。

座布団の必要性を感じはじめてから、今回は地元の商店で購入してみよう!と思い立ち、「棉好」さんを訪れてみたらこのお店が大型店に負けずに生き残っている理由、ちょっぴり垣間見えたような気がします。

圧倒的に高齢者に優しい

本業の布団以外に介護用品も扱っているので当然ですがこのお店、地元の高齢者の方々の圧倒的な支持で生き残っているように思います。実は我が家の祖母もこちらで手押車を購入したのですが社長自ら配送をし、近くを通った時には以前購入した商品の調子はどうか?と声をかけにきてくれたりと社長のフットワークの軽さがとにかくすごいのです。まさに地域密着型。

同じ商品ならネットで安いところを検索してポチッとしちゃおう、という私たち世代の常識が通じない世代をしっかりフォローする、それが「棉好」さんなんだなぁと思いました。

私が店内にいる間にもおばあさんが生地を持ってふらりと訪れて「これでこたつ布団作っといて!社長に言えばわかるから!」と店員さんに渡して杖をつきつき去っていきました。そんだけで通じちゃうの?地元商店ならではの顧客と店との信頼関係に心和みます。

棉好には昭和感満載の打棉工場がある!

そして棉好さんは今なお自社の工場で綿を打って布団を手作りしています。あまり見ることのなくなったこんな綿のお布団。これらはすべて棉好さんの工場で作られているんです。古い布団を打ち直して新しい布団を作る、ということもやってもらえます。

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お願いしたら工場を見せて頂けました。
こちらがその打綿工場。

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ベテランの番頭さん一人で全ての作業をしているという驚きのスーパー昭和なレトロ工場に完全ノックアウト状態です。メンテナンスし続けた古い機械で打たれる綿、それで作った座布団、これはもう想像するだけでワクワクしてきます。

↓これから打ち直される綿。


↓この機会に投入して綿をほぐし

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↓風で綿を飛ばしてトンネルをくぐらせ、最後に綿を固めていくという工程です。

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工場前の川の堤防には持ち込まれたお布団達が干されています。

その昔、婚礼用に作ったお布団だそう。

今ある綿布団をどうにかしてくれる、これも棉好さんがこの地で支持される理由かな、と思ったりしました。

量販店にはない魅力満載の地元商店「棉好」さん。若い世代ももうニトリばっかりじゃなくて積極的にこういう商店を利用していこうじゃないですか!と鼻息荒く工場を後にしたのでした。

どんな座布団が作れるのか

さて、本題の座布団。

店内にはこんな座布団がおいてあります。当然こちらも自社工場で作られたもの。

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ばあちゃん家の座布団みたい?古臭くて好みじゃない?

確かに。地元商店を利用するって言っても好みのものがなければそうもいきません。

でも、大丈夫なんです!棉好さんでは自分の好きな布で座布団が作ってもらえるんです。棉好さんのとこにあるいくつかの生地から選んでもいいし、自分で気に入った布を持ち込むことも可能です。

↓こちら棉好さんの側生地ストック。

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そもそも座布団の側生地って座布団カバーつけるのに何で色柄つきなの?って思って質問してみました。

実は座布団って正式にはカバーをつけないで使うんですね。カバーはつけないで使うこと前提なので側生地に色柄がついている。ただ料亭など汚れやすい場所ではカバーをつけて使うようになり、そこから家庭でもカバーをつけるようになっていったようです。最近では逆にカバーをつける前提でヌード座布団って白いポリエステル地の座布団も出回っていますが、それではやっぱり味気ない気がします。

とは言え子供達に汚されるのが確実な我が家ではカバーをつけるつもりです。何と棉好さんでは好きな生地を持ち込めば座布団カバーも一緒に作ってもらえるんですよ!ということで側生地は棉好さんストックの中から無地のものを選んでカバーは好みの布を購入して作成してもらうことに決定しました。

そして中綿は実家に眠っていたこの綿布団を打ち直して作ってもらうことにしました。

棉布団

新しい綿をこの古い布団の綿に足して座布団を作るという計画です。

さてこれからどんな座布団が出来上がるっていくのでしょうか、後編に続く。。。

後編はこちら

寝具・介護用品の棉好
場所:岐阜県土岐市泉町久尻42-18
電話:0572-54-3947
HP:http://www.watayoshi.net