先日、多治見市虎渓山永保寺の開山忌という法要の様子を撮影させて頂く貴重な機会を頂きました。その時の様子を2回に分けてお伝えしたいと思います。
虎渓山 永保寺
言わずと知れた多治見のシンボル的名所である永保寺は臨済宗南禅寺派のお寺です。
鎌倉時代(1313年)に開創された、小高い虎渓山に佇む禅寺。正式名称は臨済宗南禅寺派 虎渓山永保寺。
鎌倉末期に建てられた「観音堂」と「開山堂」は国宝に指定され、池泉回遊式庭園は国の名勝に指定されています。
国宝を有する美しい庭園を観に多くの方が訪れる観光名所でもあります。
開山忌とは
その永保寺を開山(お寺を開くこと)された仏徳禅師様の遺徳を偲ぶ法要を開山忌といい、毎年禅師様の命日に近いこの時期にとり行われるそうです。
法要とお茶
永保寺に到着すると着物姿の女性がたくさんいらっしゃいました。この方達は茶道教室の生徒さんだとお聞きました。
開山忌には有名な茶道の家元が来られて、法要中にお茶を点てそれを献じる「献茶式」がとり行われます。
生徒さん方はこの家元のお点前を観に集っていらっしゃるようです。法要の始まる前に参列者の皆様に呈茶をされているのもこの方々でした。
永保寺の雲水さん方はお寺関係者の方への呈茶、法要の準備などで慌ただしくされておりました。
茶時の用意をする水屋のある部屋を「茶頭寮(さじゅうりょう)」というそうです。
献茶式
本堂には既に献茶式の用意がされておりました。
今回の献茶式で使われた皆具(水指、建水、柄杓立て)は草の頭窯の青山双溪氏が二十代の時に作られたものだとお聞きしました。
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参列者の方々、南禅寺の管長様も太鼓の合図で入堂され法要がはじまりました。
法要の始まりとともにお点前も始まります。
お茶を献げるという儀式があることを恥ずかしながらこの日まで知らなかった私には見るもの全てが新鮮で大変興味深いものでありました。
茶道が禅宗から出でたるものであることを改めて感じ知る機会となりました。
この後、境内にある国宝開山堂へと場所を変え法要は続きます。
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多治見市・虎渓山永保寺で開山忌の様子を撮影させて頂きました -後編-