岐阜県現代陶芸美術館で開催された子供向けワークショップ「アートの手ざわりin多治見市」に娘が参加してきました。
こちら来年岐阜市が開催するArt Award IN THE CUBE 2017 というアートイベントのプレイベントとのこと。
そちらに参加されるアーティスト 谷本真理さんが講師となり、子供たちが粘土を身体で楽しむ、という企画でした。
では以下その内容をレポートです。
アートの手ざわりin多治見市
このワークショップ、そもそもの申込のきっかけは娘の通う小学校でもらってきた案内。市内小学生向けに企画されたもののようで、娘がやりたいと言うので申し込んでみました。
会場は岐阜県現代陶芸美術館内の一室。
部屋全体が真っ白に養生された中で行いました。
到着するとまず谷本さんが作ったというワッペンを一人一個ずつもらうことができました。
どれも可愛いワッペン。
谷本さんもすらっと背が高くてとっても可愛らしい方。
まずは子供達みんなで谷本さんの作品をスライドで鑑賞。
谷本さん、陶芸を行いながら、ある日作った作品をべちゃっと投げ飛ばしてみたら想像もしない面白い形ができることを発見して、作品を滑り台で滑らせてみたり、というようなインスタレーション的な活動をされているようです。子供達はそれを見てどんな風に感じたのでしょう。。。
会場には3種類の異なる粘土が用意されていました。
子供達はそこから好きな粘土を選んできて、体で粘土を体験していきます。
ちぎったり、積み上げたり、伸ばしたり。。。
壁に粘土を叩きつけたりしてもいいよ、となると高学年の男の子が激しく粘土を壁に向けて投げ始めます。普段やってはいけないと言われるようなことを自由にやって良いとなると解放されてなんだか気持ちよさそう。
最後は思い思いに好きなものを作ってみましょう、ということで壁に粘土で文字を書き始める子、足で踏んで感覚を楽しむ子、頭に粘土を乗せて髪を真っ白にしている子、とそれぞれ楽しんでいるようでした。
娘はパンケーキのように粘土を黙々と積み上げていき、その側面を上から指で撫でて粘土の色が混ざり層となっていくのを楽しんだようです。
「具体的な何かを粘土で形作ること」が目的ではなくて、「粘土を触れて体で気持ちよいと感じること」がテーマのこの企画、とってもいいな、と思いました。学校の美術の授業ではたいてい何かを形作るということしか求められないですものね。自分が気持ちよいと感じるその「感覚」から生まれる「形」がある、というちょっとした発見ですね。
娘はどう感じたかは分からないけれど、楽しい経験になったんじゃないかな。
余談ですが。。。
今回のイベント、岐阜県の主催ということで会場内にはスーツを着たおじさん達が視察できたのか何なのか良く分かりませんがぞろぞろといらっしゃいました。受付とかアンケート回収とか子供達へのプレゼントを配る係も全てスーツ姿のおじさん。(でもこんなイベントにスーツ姿で来て後の粘土の片付けとかは手伝ったりしないのかしら?)
白い空間、体全体を使って粘土を体験しよう!という子供たちの自由な雰囲気の中に、意味不明なスーツ姿のおじさん達がもたらす違和感と威圧感っていったらないな、と個人的に思いました。私の「偉そうなおじさん嫌悪センサー」がビンビンと反応してしまい、イベント自体は面白かったのだけれど何だかしっくりこなかった、というちょっとした余談です。