ジェイアール名古屋タカシマヤの10階美術画廊で開催中の「原初の思考」展へ行ってきました。
原初の思考 Face the material
高島屋美術部創設110年記念として企画された展覧会「原初の思考」展。
時代とともに変化していく工芸と美術の関係性を捉え、陶、漆、金属、竹をそれぞれの素材に、現在世界で活躍する現代作家8名による展覧会を企画いたしました。
下記の8名の方の作品が展示されていました。
秋山陽
小川待子
隠﨑隆一
加藤委
田中信行
四代 田辺竹雲斎
畠山耕治
三原研
どの作品もこの企画展のための新作ということでかなり見応えがありましたよ。
先日岐阜県現代陶芸美術館で講演を聞いたばかりの建畠先生がこの企画展に文章を寄せていらっしゃいました。
以下一部引用。
私たちは工芸作品に暮らしの中のエレガンスを、生活空間のうるおいの演出を期待する。確かに身近に触れるものに美が宿っていなければ、私たちの日々の生活は随分味気のないものになってしまうだろう。(中略)だが、それと同時に、これまで見たことのないような不思議な雰囲気をたたえていて私たちの感覚を生き生きとさせてくれるようなスリリングな魅力に満ちた作品も少なからず見いだせるに違いない。
スリリングな魅力に満ちた作品、確かに!でした。
畠山耕治
畠山耕治さんの青銅の作品。銅の生み出す魅惑的な色にどうしようもなく引きこまれます。
思文閣ギャラリーのインスタグラムより。
三原研
素焼きのもつ素材感とこれしかありえなかったと思わせる完璧なフォルムとの一体感。日常に潤いをもたらす工芸の美をこえた、確かにこちらにグイグイと何かを問いかけられているような、そんな作品でありました。
他の作家同様、海外でも人気のようです。
小川待子
そして会場に入った瞬間、遠くからその作品が視界に入ってきただけではっとしてしまったのが小川待子さんの作品。真っ白な土とガラス釉の融合。最初はただその美しさに引き込まれ、そのうちにそこにある強い意思のようなものが突き刺さってきて、久しぶりに何かを見て心揺さぶられる「感動」を味わいました。
機会があればまた観たい(と言っても会期は12/19(火)までです)そんな展覧会でありました。