美濃焼ミュージアムでガイド付き鑑賞、オススメです

先日、このブログのおかげで多治見市図書館の館長さんとランチをする機会に恵まれました。多治見市図書館が好きで書いた記事(→こちら)を館長さんが読んで下さっていて、そこから繋がったご縁。館長さんから色々図書館運営の裏側のお話を聞けてますます多治見市図書館のファンになったのでありました。

そんなランチの時に館長さんが「美濃焼ミュージアムでガイドを頼んで話を聞いてみるといいよ」と教えてくださいました。

ということで早速行ってきた美濃焼ミュージアム!本日はそのレポートです。

多治見市美濃焼ミュージアム

多治見市で美術館というと岐阜県現代陶芸美術館が有名ですが、この美濃焼ミュージアムはそれとは違うもう一つの施設になります。

多治見市美濃焼ミュージアム

入館料300円で企画展と常設展をみることができます。

多治見市美濃焼ミュージアム

小ぶりな美術館ながら、美濃焼について知りたい方にはと〜っても中身の濃い美術館です。

奈良時代の須恵器から現代のニューセラミックスまで― 「美濃焼1300年の流れ」や、6人の人間国宝を輩出した美濃を代表する陶芸作家の作品「現代美濃陶芸の精華」を展示し、定期的に展示品を入れ替えながら、美濃焼の歴史と現在を紹介しています。 -美濃焼ミュージアムHPより

多治見市美濃焼ミュージアム

ただぶらりと眺めるだけではあぁ代表的な美濃焼の作品が並んでいるのね的に、さらっと観終わってしまう規模なんですが(かつて訪れた時は私もそうでした 汗)、ガイドを頼んでみたら、それはもう以前観たのとは桁違いに充実の鑑賞になったのです。

学芸員さんのガイド付きで鑑賞すると見える世界がかわります

今回は学芸員の原さんがガイドをしてくださいました。

原さんのガイド、それは例えるならまるでNHKの美濃焼スペシャル番組を一人で独占して観ているような、とでもいいましょうか。万人に分かりやすく再現ドラマやCGで当時の情景を交えながら美濃焼の歴史を紐解く番組、それを原さんが自らの言葉と展示品だけで生放送してくれたんです。

美濃焼ってそもそも何なの?、なんで美濃焼なのに「瀬戸黒」とか「黄瀬戸」とか瀬戸の名前がつくの?なんでこの地で1300年も窯業が続いてきたの?人間国宝ってなんなの?とか、もう本当今さら聞けない基本の「き」からいろいろと教えていただけました。

いやぁ贅沢な時間でした。このガイド、入館料300円払うだけで受けられるだなんて、本当にありがたいことです。原さんありがとうございました!

ということで美濃焼ミュージアムに行かれたら是非ガイドをお願いして鑑賞されることをオススメします。

 

多治見市美濃焼ミュージアム
HPより

ちなみに現在はこのような企画展が開催されていましたよ。
「美濃陶芸の明日展」

現在活躍する若手の作家さん達の作品を集めた展覧会でした。

多治見市美濃焼ミュージアム

歴史を踏まえた上で若い作家さん達の作品をみるとまた面白いですね。この地に日本各地から陶芸家が集まってくるのも美濃焼という焼き物が何か一つの技法を言うのではないということ、その懐の広さ、というか、こだわりの無さ、のようなところが大きいのかもしれませんね。

一つだけ疑問に思ったのは美濃焼ミュージアムでは常設展も一切写真撮影不可だったこと。瀬戸市にある愛知県陶磁美術館は常設展の展示品は撮影可であったのに比べると何でこちらは全て撮影禁止なのかしら?と思いました。何か著作権的な問題でもあるんでしょうか。発掘品などは撮影可でも良いように思いましたが。。。学芸員さんに聞いてみれば良かったですね。というわけで今回は作品の写真は無しでお送りしました。

そのかわりウェブサイトには充実のデジタルアーカイブがあって常設の展示品を解説付きで見ることができますよ→こちら(読み込みスピードが少々スローです。Wifi環境でぜひ)

多治見市美濃焼ミュージアム
 岐阜県多治見市東町1-9-27
0572-23-1191
月曜休館